繁忙期こそ入居者の見極めを
引越シーズンがはじまり、満室にするためにできる対策を打っておきたいところですが、空室を埋める事ばかりに気を取られてしまうと思わぬ出来事に見舞われてしまう事もあります。
繁忙期だからこそ、堅実な経営のために、“入居者の質”を見極めましょう。最近の賃貸市場は、コロナ渦以降、入居者の住まいに対する意識の変化や、学生・外国人入居者の減少によって、入居者付けに苦労するケースが増えています。
一方、そのようなオーナー様に付け込むように増えているのが、問題がある入居者の斡旋ビジネスです。特に最近では、賃借人の勤務先などの偽装を手伝う「在籍屋」「アリバイ会社」や、親族等の緊急連絡先の代わりに料金を取って番号を用意する「緊急連絡先代行」といったサービスまであります。
このようなサービス自体は、以前からありましたが、あまり目立たぬよう人づてで運営されてきました。それが、近年では、インターネット等で堂々と集客する悪質な業者が増えてきたのです。
グレーなサービスにもかかわらず、スマホなどから簡単にアクセスできるため、軽い気持ちで利用してしまう入居者が増えているようです。
このような業者は、貸主はもちろん、保証会社や管理会社の入居審査をかいくぐるため、あらゆる手段を用いてきます。
従って、入居者の質を保持するためには、日頃から管理会社と入居条件などをしっかりすり合わせておくことや、信頼できる仲介業者との協力体制を作っておくことが重要です。
また、このような入居者は、老築化した物件や設備が古い物件など、“決まりにくいお部屋”に付け込んでくるケースも散見されています。
このようなことを防ぐためにも、これから繁忙期を迎えるにあたり、いつ内覧があってもよいように、お部屋を最善の状態に保って置くことが重要と言えるでしょう。