設備の取扱と交換時期
連日の猛暑からようやくひと段落といった陽気になってきましたが、夏場は、酷暑やゲリラ豪雨等の影響によって、各所に不具合が生じる時期でもあり、最近では、ロックダウンや半導体不足の影響から、設備の入荷に時間を要すことや、価格の高騰が顕著です。
先日も、給湯器の見積もりを取得した際は、通常価格の3倍程度の価格となっており、値上がりを実感した出来事があったばかりです。
さて、設備と言っても、エアコンや給湯器等多岐に渡りますが、オーナーとして、交換(修理)義務はどこまであるのでしょうか。
例えば、入居者から、〇〇が古く見た目も悪い
ただし、交換することで、入居者の満足度は得られますから、テナントリテンション(入居者保持)といった点では有効です。各設備の交換時期の目安としては、10年~15年程を1つの目安とすることができますが、10年程度を経過すると、部品がないことも多いため、現場感覚では、10年経過した設備に不具合が生じた場合は、交換時期と言えます。
設備に関しオーナー様に留意いただきたい点としては、2020年4月の民法改正以降は、賃借物の一部が故障により使用できなくなった場合、入居者に過失がなければ、その分を家賃から減額できるという権利が認められるという事です。
仮に繁忙期に故障した場合、交換までに業者がつかまらないといったケースも想定されることから、減額請求を受けてしまう事も起こり得ます。
今後、設備の取扱いに関しては、「故障する前に交換する」といった意識をお持ちいただいた方が良いかもしれません。